【和訳・歌詞の意味】 Kendrick Lamar - Not Like Us(2024)

【和訳・歌詞の意味】Kendrick Lamar – Not Like Us(2024)

 

 🔥 曲の背景と目的

2024年、Kendrick LamarとDrakeのビーフが激化する中で発表された一曲、「Not Like Us」。
この曲は、単なるdisではなく、「俺とお前は本質的に違う」というKendrickからの文化的・精神的な一線引きとも言える内容になっている。

Kendrickはこの曲で、Drake個人だけでなく、彼が象徴する“業界のフェイクなスタイル”や“数やイメージを追うだけの音楽文化”を痛烈に批判。「Not Like Us(俺たちは違う)」というリフレインは、そのすべてに向けた拒絶の言葉であり、自己定義そのもの。

Drakeとの一連のビーフの中でも、この曲は圧倒的にエネルギーが強く、Kendrick自身のアイデンティティや哲学が詰まった“決定打”のような存在感を放っている。


🧠 リリックの要点

表面の人気ではなく「リアル」を問う:

KendrickはヒットチャートやSNS映えではなく、「音楽を通して何を伝えているか」という芯の部分を強調している。

「俺たちは違う」の意味:

繰り返される “Not Like Us” は、ただの優劣ではなく、「価値観・背景・動機が違う」という宣言。
 つまりKendrickは、Drakeとは“戦う土俵が違う”と明言している。


社会的立場からの告発:

 黒人コミュニティやカルチャーへの姿勢、ジェンダー観、そして人間性の在り方についても鋭く切り込んでおり、単なる diss では終わらない深みがある。

🎵 トラックの雰囲気

トラックはDJ Mustardによる軽快なWest Coastバウンス。
クラブでかかっても違和感がないほどノリが良く、明るく跳ねたビートにKendrickのフロウが乗る構成は、一見ポップに聴こえる。
だがその裏には、怒り・皮肉・批判・嘲笑など、濃厚な感情が詰まっていて、「踊れる diss」というKendrick特有のギャップが炸裂している。
この“中毒性のあるビート × 攻撃的なリリック”の組み合わせが、この曲を唯一無二の存在にしている。


💬 感想

この曲は、聴けば聴くほどその深さが増していく。
たとえば、初聴ではノリの良さだけが印象に残るが、リリックを読み込むと、そこに込められたカルチャー批評、痛烈な皮肉、Kendrickの信念がじわじわと浮かび上がってくる。
「怒鳴るんじゃなく、冷静に斬る」。
それがKendrick流の戦い方。Drakeを完全にエンタメ化しながら、自分のリアルを武器にして“勝ちにいってる”構図がとにかくかっこいい。


🗣️ 使える英語表現|『Not Like Us』より

✅ “They not like us”

意味:あいつらは俺たちとは違う
解説:「価値観・本質・育ちが違う」というニュアンスで、リアルな人間関係の話にも使える。
例文:
 “They try to act tough, but they not like us.”
 (イキってるけど、あいつらとは違う)


✅ “Keep it player”

意味:かっこよく、スマートにいこうぜ
解説:怒ったり感情的になるより、大人の余裕で振る舞おうという意味合い。
例文:
 “No need to fight over that. Just keep it player.”

 (そんなことで争うなって。クールにいこう)

✅ “Fake woke”

意味:意識高いフリをしてる偽善者
解説:「woke」は本来“社会問題に目覚めている”ことを指すが、「fake woke」はそれを装ってる人を批判するスラング。
例文:
 “I’m tired of all these fake woke celebrities.”
 (偽善的なセレブにはうんざり)


✅ “This ain’t that”

意味:これはそういうのとは違う/一緒にすんな
解説:ステレオタイプや誤解をバッサリ否定する一言。
例文:
 “You think I’m playing games? Nah, this ain’t that.”
 (俺がふざけてるって?違うよ、これは本気だ)


🎧 まとめ

Kendrick Lamarの「Not Like Us」は、単なるビーフ曲ではなく、音楽・文化・自分自身に対する**誇りと信念を示す“リアルな声明”**でもある。
クラブでも盛り上がる。でも、その裏にある静かな怒りを知って聴くと、100倍面白くなる。
そういう曲です。